工場の完全自動化に向けた5つの課題とその対処法

Olis Manufacturing

製造業の自動化は昨今ますます求められていることですが、中でも「完全自動化」を実現することは大きな革命です。製造業の中でもトレンドになっている「完全自動化製造」を実現するために、必要なことや課題、またそれを克服していく方法について、Olis Roboticsの記事を日本語化しました。

元の記事→https://olisrobotics.com/blog/challenges-of-lights-out-manufacturing

現代の製造業の状況は変化が目まぐるしく、自動化やインダストリー4.0などの技術の新しい進歩がとてつもないスピードで起こっています。
特にコロナのパンデミックのために起きた、製造業で最も話題になっているトレンドの1つは、「完全自動化製造」への移行です。

このトレンドは、自動化された生産と、ほとんどあるいはまったく人の手を使わず、夜であっても工場を稼働させることを意味します。
これは、自動化された設備とデジタルインフラを組み合わせた画期的なもので、効率とスループットを向上させるとともに、働き手不足にも効果があるとされています。

完全自動化には多くの利点がありますが、導入を検討している企業は必ずいくつかの問題に直面することになります。

この記事では、完全自動化製造の一般的な課題と、それを乗り越える方法について紹介します。

完全自動化の工場とは

完全自動化の工場とは、無人で全工程が稼働できるようにすることを指します。

機械への積み込みや、完成した製品の保管場所への移動など、一般的に人が行う作業をロボットなどの自動化技術で行われることが多い。

この自動化の生産過程は、生産性、効率、リードタイムを向上させます。

また、24時間稼働させることで、顧客の需要により対応したり、大手顧客の厳しい納期に間に合わせたりすることができます。

もともと、完全自動化による製造は莫大な設備投資予算を持つ最大手メーカーに限定されていました。

しかし、今では、あらゆる規模のメーカーがこの工場革命に参加できるようになりました。

最初の導入時には、コストや必要なデジタルインフラなどの面で不安がありますが、段階的に導入することで、多くの中小製造業にとっても可能性が広がってきました。

完全自動化の課題とは

既存の設備やデジタルインフラ、作業者のスキルセット、作業現場の広さなど、さまざまな要因によって、企業ごとに少しずつ異なる課題に直面するでしょう。

ここでは、無人生産の道を歩む前に考慮すべき、一般的な課題をいくつか紹介します。

1, スキルセットの不足

多くの企業が直面するであろう課題の一つは、必要な技術の多くが比較的新しいものであることです。

サプライヤーは使いやすさを大幅に向上させましたが、設置やプロセスの監視には、依然として高いスキルを持ったチームが必要な場合があります。

もし、このプロジェクトをリードできるエンジニアが在籍していれば、幸先のよいスタートが切れるでしょう。

もし、社内にこの作業を行える人がいない場合は、サプライヤーに手助けを求めることもできます。

ほとんどのサプライヤーとインテグレーターは、プロジェクトの成功事例を多くしたいので、コストはかかりますがとてもクオリティの高い仕事をしてくれることでしょう。

2, ダウンタイムに早急の対応が必要

完全自動化の現場に限らず、ダウンタイムはとても難しい課題です。

通常の製造業では、生産ラインで工具が破損したり、品質の悪い製品が生産されたりすると、機械オペレーターはその問題に気付き、時間と材料を浪費する前にプロセスを停止させることができます。

しかし、完全自動化の環境では、不具合が起きた時に不良品を生産し続け、数百万もの時間と材料のロスになる可能性があります。

そのため、監視システムを導入することは非常に重要な課題となります。

3, 導入コストが高い

完全自動化では、長期的には大幅なコスト削減が可能ですが、資本設備やインフラへの初期投資は相当高額になる可能性があります。

このようなシステムの導入は複雑であり、慎重に計画することが必要です。

メーカーとしては、導入コストに対するROIを考慮する必要があります。一度に工場全体ではなく、段階的にこの技術を導入することで、自動化プロセスの投資対効果を保証することができます。

4, 技術的ボトルネック

技術ボトルネックは、既存のインフラと適切に通信できない場合に発生します。

ほとんどの製造工場では、技術に投資はしているものの、既存の設備と最新の設備で通信プロトコルが異なることがよくあります。

これは、製造ラインを一から構築する場合には問題ではありません。

しかし、ほとんどの企業は、既存の機械の価値を高めるために設備を投資して利用したいと考えているので、最初から互換性に気をつけておくことはとても大切なポイントです。

5, 設備の維持費

完全自動化された製造工程では人がほとんど介在しないため、保守や修理が困難な場合が多くあります。

これを克服するために、製造業者は遠隔で監視・制御するための丈夫なセンサーを用意する必要があります。

課題の解決方法は難しくない

このように完全自動化された製造には課題がありますが、それらの課題への対処法はすでに多く考えられています。

柔軟な生産ラインを持つこと

中小製造業者の多くは、新しい契約を獲得するために、生産量を柔軟に変更できることが必要になってきています。

従来のロボットはこのような柔軟性に欠けていたかもしれませんが、協働ロボットのような新しい技術は自動化をより一般的にし、製造業者が段階的に業務を自動化することを可能にします。

さらに、これらのロボットにより、多品種少量生産(HMLV)メーカーは、プロジェクトベースのワークフローで自動化をうまく開始することができます。

このように、自動化に踏み切ろうとするメーカーにとって、柔軟性はより必要になってきています。

様々な導入コストの削減

製造環境では、変更を加えるたびに人的、時間的コストが発生します。

そして、それは設備やサービスへの初期投資だけではありません。

変更に伴うダウンタイム、新しいテクノロジーに関するトレーニング、スペアパーツの在庫などは、新しい製造プロセスへの投資に伴う隠れたコストが多く含まれます。

しかし、完全自動化工場のモジュール化は、これらのコストを軽減し、導入をより現実的なものにしてくれるでしょう。

また製造工場全体ではなく、プロセスの一部を自動化することで、導入に伴うコストの多くを削減することができます。

すでに生産現場でロボットや協働ロボットを使用している場合、簡単なアドオンでスピードアップし、生産を監視することができます。

経験を積むにつれて、生産ラインの残りの部分を自動化することも、よりスムーズに行えるようになります。

遠隔で操作できる環境

自動化されたオペレーションを可視化し、遠隔でコントロールすることは、現場に監視する人がいない完全自動化の工場においてはより大切になってきます。

遠隔で監視し、何かあれば社内の担当者に知らせるという工程が、無人生産の大きなポイントになります。

もちろん、生産が止まったことを知らせるのはファーストステップですが、本当の課題は、現場に誰もいないときに生産を再開できるようにすることです。

例えば、ユニバーサルロボットのために作られたOlis Connectのようなシステムでは、ユーザーはスマートフォンから全体の工程を見ることができ、ロボットにリモートアクセスし制御することができます。

これが、Olisの「リモートエラーリカバリー」です。

生産が停止していることを知らせることは、解決策の第一段階でしかなく、できるだけ早くかつリモートでロボットを通常運転に戻すことが一番大切なのです。

まとめ

完全自動化の製造は、メーカーにとっていくつかの特殊な課題をもたらします。

しかし、完全無人生産に向けて小さくステップを踏み出し、遠隔監視・制御ソリューションを活用することで、中小規模の製造業者でも自動生産を実現できるようになれば、投資に対する効果はとても大きいものと言えるでしょう。

ユニバーサルロボットのコボットを使用している場合、Olis Connectは、機械の性能を常に把握し、リアルタイムの報告を受け、生産工程を円滑に進行させることができます。

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