
北米企業、需要急増でロボットの追加を急ぐ
インターネットニュースサイトREUTERSが掲載していたロイターのニュースによると、今年、アメリカの工場などの産業ユーザーがロボットを導入した数は、前年同期に比べて37%も増加したそうです。パンデミックの中で、需要が拡大しているにも関わらず労働力の減少や取り戻しに苦労している企業の姿が浮かび上がります。面白いのは、今までロボットの多くを導入してきた自動車業界のみならず、各業界で導入が進んでいることです。
11月11日 ロイター – 北米の企業は、組立ラインの高速化を急ぎ、人間の労働者を増やすのに苦労したため、今年の最初の9カ月間に記録的な数のロボットを追加した。
業界団体Association for Advancing Automationがまとめたデータによると、工場やその他の産業ユーザーが注文したロボットは、前年同期比37%増の2万9,000台、金額にして14億8,000万ドルに達した。これは、世界的なパンデミックで経済が混乱する前の2017年の同時期に設定された前回のピークを上回っている。
ロボットの導入ラッシュは、企業が旺盛な需要に対応しようとするための投資の増加の一環であり、場合によっては主要な商品が不足する原因にもなっている。一方で、多くの企業はパンデミックの影響で離職した労働者を呼び戻すのに苦労しており、ロボットを組み立てラインに人間の力を加える代わりの手段と考えているようだ。
A3(Association for Advancing Automation)の会長であるJeff Burnstein氏は、「企業は必要な人材を見つけられないため、自動化を進めようとしているのです。」と語る。
また、ロボットは経済の隅々まで進出し続けている。これまで産業用ロボットの多くは自動車メーカーが購入してきた。しかし、2020年には、他の業種への販売台数の合計が初めて自動車業界を上回り、その傾向は今年も続いている。A3によると、今年の1~9月のロボットの受注は、自動車関連が20%増の1万2,544台だったのに対し、非自動車関連企業の受注は53%増の1万6,355台に拡大している。
「特に自動車が減速しているのではないのです。むしろ上昇しています。」とBurnstein氏は言う。しかし、金属メーカーから食品メーカーまで、他のセクターはさらに急速に成長している。
John Newman氏の会社もその1つだ。テキサス州オースティンで他のメーカーの金属加工を行っているAthena Manufacturing社は、今年導入した4台を含め、現在7台のロボットを保有している。最初の機械を購入したのは2016年だった。ニューマンによると、ロボットは、半導体装置メーカーが使用する部品の注文が50%急増するなど、Athena社が対応しなければならない需要の急増に役立っているという。
また、機械の導入により、Athena社は昨年、初めて24時間体制のオペレーションに移行することができたという。同社の従業員は250人だが、人気のない夜間シフトを埋める労働者を探すのに苦労していただろうという。
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