物流倉庫を段階的に自動化するソリューションとは

物流倉庫の自動化は、昨今の人手不足やSKUの複雑さの課題を解決するソリューションとして注目されています。しかし、一般的に自動化の導入コストは高く、施設やオペレーションの大幅な変更も求められ、すぐにプロジェクトを進めることはできない現状があります。

そんな中、inVia Robotics の自動化ソリューションは、段階的に進められるメリットがあります。まずはAIで制御されたソフトウェアを導入し、オペレーションを最適化してから、その後ロボットの導入を考えられます。ソフトウェアの自動化からロボットの自動化まで、どのように導入を進めていけば良いのか、inVia Roboticsの記事を日本語化しました。

元記事 → https://inviarobotics.com/blog/automation-software-to-robotic-automation-scalable-warehouse-solutions/

倉庫ソフトウェアの自動化からロボットによる自動化へ:お客様のペースに合わせた拡張性の高いソリューションの選択

今日の配送センターは、迅速な配送を求めるお客様の期待に応えるため、機敏で応答性が高く、正確であることが求められています。

かつての物流チェーンは、倉庫がパレットに載せたバルク製品を店舗に配送し、消費者が店舗に足を運んで商品を選び、購入するという、もっと単純なものでした。現在、Eコマースのフルフィルメント担当者は、数量や組み合わせが不規則で、時間も不定期に注文される数千のSKUにアクセスする必要があります。同時に、倉庫は現在の人手不足の中で、労働者を集めるのに苦労しています。

このような複雑さと、これまで手作業で行っていた作業を行う労働者を十分に確保できないことから、オンライン小売業者や3PLプロバイダーは倉庫の自動化に目を向けています。

倉庫の自動化には、ソフトウェアによる自動化とロボットによる自動化という2つの主要な方法があります。しかし、多くの自動化ソリューションやロボットソリューションは、多額の先行投資を必要とするため、適切なシステムを選択する際には、コストと利益のトレードオフを考慮する必要があります。

ソフトウェアウェアオートメーションとロボティックオートメーションの比較

Robotics automation vs Software automation

倉庫のロボットによる自動化は、マテリアルハンドリングやオーダーピッキングなどの作業を自動化するためにロボットを使用します。これらのロボットは通常、特定のタスクを実行するようにプログラムされ、自律的に動作することができます。倉庫用ロボットの例としては、AS/RS、無人搬送車(AGV)、inVia Pickerロボットのような自律走行型ロボット(AMR)などがあります。ロボットは24時間365日、疲れることなく働くことができるため、E-コマース取引の注文処理プロセスのスピードと効率を向上させることができます。また、ロボットは人間よりも迅速かつ正確にタスクを実行するようにプログラムすることができ、エラーのリスクを低減し、スループットを向上させることができます。

一方、倉庫ソフトウェアの自動化は、在庫管理、注文処理、出荷などの作業をソフトウェアで自動化するものです。

倉庫内実行システム(WES)ソフトウェアは、近年、倉庫内のすべてのリソースとタスクの編成と調整を支援する人工知能(AI)を含む高度な技術を取り入れるように進化しています。WESは、倉庫管理システム(WMS)、輸送管理システム(TMS)、企業資源計画(ERP)システムなど、既存の倉庫システムと統合し、その機能を拡張することができます。

AIと洗練されたアルゴリズムが今日の自動化技術の中心にあり、SKUへのランダムアクセス、リアルタイムの在庫可視化、より良い在庫管理を可能にします。AIを搭載したWESソフトウェアは、倉庫内の商品の配置と移動を調整し、倉庫のワークフローを最適化することで生産性を大幅に向上させることができます。インテリジェントな倉庫内実行ソフトウェア(WES)の一例として、inVia Logicがあります。このソフトウェアは、ソフトウェアで指示されたピッキングとinViaの自律走行ロボット(AMR)使用時の両方で、すべての倉庫内フルフィルメント作業の効率を最大化します。

今日、AI自動化ソフトウェアは、倉庫のワークフローを最適化することで、大幅な生産性向上を実現します。施設にロボットを追加する準備が整っていない場合は、ソフトウェアから始めて、後からロボットにスケールアップできるソリューションを選択しましょう。

ソフトウェアからロボティック・オートメーションへ:インビアのテクノロジー導入の段階的アプローチ

ソフトウェアからロボティック・オートメーションへ

Eコマース・フルフィルメント・センターにおけるロボットによる自動化は、倉庫内の人件費を削減しながら、効率、生産性、収益性を向上させます。従来、倉庫の自動化に対する最も大きな参入の壁は、コストと、それに対応するために必要なインフラの変更でした。多くのロボットソリューションは、多額の先行投資を必要とします。

inViaのサブスクリプション・ベースのモデルでは、お客様はロボットを購入するのではなく、inViaが所有し、運用することになります。お客様は、ソフトウェア(SaaS)から始めて、Robotics-as-a-Service(RaaS)に拡張することで、より大きな生産性向上を実現することができます。どちらのソリューションも、生産性の向上に対してのみ支払いが発生する価格設定になっているため、より手頃な価格で、資本支出を最小限に抑えることができます。

inViaの自動化ソリューションは、AIを活用した倉庫ソフトウェアの自動化を提供し、その後、ロボットへのスケールアップを容易に実現するオプションを提供

inViaの自動化ソリューションは、AIを活用した倉庫ソフトウェアの自動化を提供

inViaのシステムで倉庫をアップグレードするための最初のステップは、AIを使用して倉庫内の人、機器、商品の流れを調整するinVia Logicソフトウェアです。inViaの特許技術であるSmartPathアルゴリズムは、最短かつ最も効率的な経路で人を誘導し、商品を回収することができます。スマートなアルゴリズムは、空間バッチングにも使用されています。これは、SKUの近接性に基づいてオーダーピッキングを割り当て、商品を取り出すために同じ通路を通る人の数を制限するものです。このシステムは、労働ポイントの要件とタスクの割り当てを計算し、密度、バッチングとソート、ダイナミックプランニング、サイクルタイムなどのシステムパラメーターを継続的に調整し、日々のSLA目標を達成することができます。

フルフィルメントワークフローをデジタル化・最適化することで、生産性を2~3倍に向上させることができます。ロボットを追加すると、生産性は5倍向上します。

まとめ

倉庫の自動化は、Eコマースのフルフィルメントプロセスに革命をもたらし、企業はオンラインショッパーの高まる需要に応え、収益を改善することができます。ロボットによる自動化は生産性を大幅に向上させますが、倉庫ソフトウェアの自動化だけでも、すべての倉庫プロセスの効率化に有意義な影響を与え、結果として2~3倍の生産性向上を実現します。

倉庫ソフトウェアの自動化を選択する場合、拡張性のあるソリューションを選ぶことが重要です。新しいテクノロジーは、ビジネスの成長・拡大のペースに合わせ、段階的に導入するのが有利です。

多くの場合、インビアはまずinVia Logic WESモジュールソフトウェアを導入し、お客様の倉庫管理システムと統合することで、作業員の生産性向上、ワークフローの改善、既存作業の自動化などを実現します。このようなお客様は、ソフトウェアによる効率化を実感した後、inViaの自律走行モバイルロボットを追加して作業を完全に自動化し、さらに大きな生産性向上を実現することがよくあります。

inVia Roboticsの詳細